インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:川崎深雪)は7月21日に『登山白書2017』を刊行しました。

ヤマケイ登山総合研究所による編集
「登山白書 2017」は、2015年4月に設立されたヤマケイ登山総合研究所が編集、刊行するものです。15年の「ダイジェスト版」、昨年の本創刊に続いての、2017年版の刊行となります。

 この1年間の話題や統計で登山界を巡る今の状況がわかる1冊で、遭難事故統計、各地の入山者数、気象状況、用具購買動向、ライフスタイルなどがわかるイヤーブックです。

遭難事故を減らすことが登山界の大きな課題
「登山白書 2017」では、増加する一方の遭難事故(2017年6月15日の警察庁発表の2016年の全国統計では、遭難発生件数2,495件、遭難者総数2,929人と、過去最多の前年との比較では、それぞれ-13件、-114人と減少してはいるものの、多発状況は続いています)を少しでも減らしたいとの意図から、「山で死んではいけない」という副題も付して、遭難事故のデータや事故防止に関する情報を中心に構成しています。

■登山のスポーツ化、未組織登山者の増加のなかで出てきた新たな傾向
 2020年東京五輪の種目となったスポーツクライミングの愛好者は60万人、クライミングジムなどの施設は全国で500軒を超えました。トレイルランニングの盛り上がりなどにも見られるように、登山分野の「専門化」、「細分化」、「スポーツ化」が進むなかで10代、20代の若者らの参画も増え、新たな層が「山」という舞台で活動する傾向は拡大しています。また組織に続さない登山者の増加のなか、「SNS登山サークルの現状」についてもレポートしています。

■登山に関する最新研究では、子どもたちの研究成果も掲載
 
登山に関する最新研究の章では「登山者の学びに関する実態調査と登山者の育成環境構築について」、「高校山岳部での安全対策-長野県の場合」等の、登山者の育成を通じて、遭難事故の防止につなげるための研究や実践、「筑波大学の山岳科学への取り組み」という新しい試みのほか、「ヤマビルを研究する子どもたち」と題して、山ビル研究会の子どもたちの取り組みにも触れています。

【主な内容】 
・2016年山岳遭難事故の発生状況まとめと、山岳遭難事故事例集
・国民の祝日「山の日」に関連し、全国各地で催しが開催
・那須連峰の雪崩事故で、高校生と教員48人が死傷
・増加するSNS登山サークルの現状―登山界との溝を分析する
・登山界365日―この1年間のできごと
・全国山域別入山者数
・山岳観光地における外国人登山者の動向
・山岳関係の書籍、雑誌、エンターテインメント作品の動向
・登山に関する最新研究(登山者の学びに関する実態調査、高校山岳部の安全対策)ほか

 

ページサンプル



【書籍詳細】
書名:登山白書 2017 
編者:ヤマケイ登山総合研究所
価格:2800円+税  
体裁:A4判・160ページ 
ISBN:9784635176125
https://www.yamakei.co.jp/products/2817176120.html

 

■ヤマケイ登山総合研究所とは?
 ヤマケイ登山総合研究所は、山と溪谷社が創業以来87年に渡り、様々な登山関連情報の発信を続けるなか、登山界、登山業界全般を通じて調査、収集、研究されている情報を包括し、年度版『登山白書』の刊行をおこなっています。

 

【山と溪谷社】 http://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野で出版活動を展開。さらに、自然、環境、エコロジー、ライフスタイルの分野で多くの出版物を展開しています。

【インプレスグループ】 http://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:唐島夏生、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「モバイルサービス」を主要テーマに専門性の高いコンテンツ+サービスを提供するメディア事業を展開しています。2017年4月1日に創設25周年を迎えました。

 

以上
【本リリースについてのお問い合わせ先】
株式会社山と溪谷社 担当:久保田賢次(ヤマケイ登山総合研究所 所長)
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
TEL03-6744-1912   メール: [email protected]