再エネ表1.jpg

 インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川崎深雪)は、テレビ朝日のアナウンサーである山口豊さんの初の著書『「再エネ大国 日本」への挑戦』を出版しました。

 この本は、テレビ朝日「スーパーJチャンネル(土曜)」(毎週土曜 午後5時30分~)、 そしてBS朝日「日曜スクープ」(毎週日曜 午後6時54分~)のメインキャスターをつとめる山口豊さんが、番組で放送してきた「再生可能エネルギー」の現場を自ら取材して書き下ろしたものです。

 いま日本では、人口減少と経済の停滞が大きな問題となっています。

 日本の人口は2053年には1億人を下回るとされ、超高齢化、年金問題、そして地方消滅が現実になりつつありますが、その一方で、若い世代が増え、経済的・精神的な豊かさを実現しながら、地球温暖化対策にも貢献している地域があります。

 福島県・土湯温泉、岐阜県・石徹白集落、岡山県・西粟倉村、岡山県・真庭市、沖縄県・宮古島などです。

 この注目すべき地域の共通点は、太陽や水力、地熱といった再生可能エネルギーを有効活用し、そこで得た利益を地元に還元している点です。その結果、地場産業が元気になるだけでなく、自然が再生し、さらに新しい産業が立ち上がることで雇用を生み、若い世代を引きつける源泉となっています。本書ではその背景を詳しく伝えています。

 このような各地の取り組みは、経産省資源エネルギー庁や環境省が推進する「分散型・循環型社会」の先進事例であり、このような取り組みが進めば日本のエネルギー供給図を塗り替える可能性があります。火力発電のために購入している石油など化石燃料の輸入代金19兆円が、主に地方を中心に日本の電力需要の1.8倍のポテンシャルがある「再生可能エネルギー」(ソーラー、地熱、水力、風力などの発電)に振り向けられたとき、日本国内のエネルギーとお金の好循環に大きく貢献するからです。

 こうした日本復興・再生へのシナリオは、『里山資本主義』の著者、藻谷浩介氏、ドイツの再エネ事情に詳しい、立命館大学教授のラウパッハ・スミヤ ヨーク博士との対談の中でも検証され、人口問題、経済問題、環境問題を一気に解決する可能性を示している点も、本書の注目すべき主張の一つです。

再エネ表4.jpg

太陽光パネルなど無償設置 宮古島の取り組みを表彰
 これからは電力の「地産地消」が評価される時代です。1月29日には、沖縄県宮古島市の取り組みが「新エネ大賞」の最高賞・経済産業大臣賞に選ばれました。行政と民間が連携して市営住宅40棟に太陽光パネルとエコ給湯器120台を無償で設置し、発電した電気は一括管理。住民に安く販売するなどして島内で消費しています。原発の再稼働が進まず、電力を火力発電に頼るなか、再生可能エネルギーによる電力の地産地消に注目が集まっています。
 この取り組みについても、本書で取り上げています。

宮古島太陽光.jpg
宮古島のソーラーとエコキュートを設置した市営住宅は、再エネの取り組みが高く評価された(写真提供=パナソニック)

●温暖化の危機への対策につながる再エネ
 本書では、2年連続して続いた温暖化による台風被害にも注目し、専門家の厳しい見通しとともに、再エネがその対策として有力である点にも注目。ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんのスピーチと共に、日本が潜在的な「再生可能エネルギー大国」であることを数々の証言と共に伝えています。
 日本の「明るい未来」への処方箋を、この一冊に込めました。

●目次
序章 再生可能エネルギーと共生する持続可能な新しい社会
第1章 温泉エネルギー・地熱バイナリー発電でV字回復〜福島県・土湯温泉
第2章 豊かな水の小水力発電で若い世代が移住してくる村へ〜岐阜県・石徹白集落
第3章 若い移住者による起業で15億円の経済効果! 奇跡の村〜岡山県・西粟倉村
第4章 捨てられていた木が莫大なお金に!「真庭システム」の挑戦〜岡山県・真庭市
第5章 太陽光の集中管理、電気自動車の大量導入でエネルギー自給率50%へ〜沖縄県・宮古島
第6章 災害にも強い分散型エネルギー 地場産の天然ガス事業〜千葉県・睦沢町
第7章 再エネ大国へ、識者からの提言
 【提言①】藻谷浩介(地域エコノミスト)
 【提言②】ラウパッハ・スミヤ ヨーク教授(立命館大学)
 【提言③】高薮出研究総務官(気象庁気象研究所)+中北英一教授(京都大学防災研究所)
第8章 再生可能エネルギー大国日本の未来

●著者プロフィール

山口プロフィール.jpg
山口 豊(やまぐち ゆたか)
テレビ朝日「スーパーJチャンネル(土曜)」メインキャスター、BS朝日「日曜スクープ」メインキャスター、「ザ・スクープSPECIAL」では鳥越俊太郎に次ぐナビゲーターを務める。「報道ステーション」で10年にわたり、災害現場や温暖化問題の取材を続け、局で一番フットワークの軽い報道アナウンサーとして日本全国はもちろん、世界の自然災害の最前線まで様々な現場を取材してきた。1967年生まれ、さいたま市出身。

【山と溪谷社】 https://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野で出版活動を展開。さらに、自然、環境、ライフスタイル、健康の分野で多くの出版物を展開しています。

【インプレスグループ】 https://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:唐島夏生、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「旅・鉄道」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。

以上

【本件に関するお問合せ先】
株式会社山と溪谷社 担当:岡山泰史
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
TEL03-6744-1900  E-mail: [email protected]
https://www.yamakei.co.jp/